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鉄欠乏性貧血の対処法③


栄養コラム

前回は栄養ケアの実際についてお話しました。今回は食品についてみていきたいと思います(╹◡╹)

食品

・鉄を多く含む食品

(1)食品の選び方

 ①食事中に含まれている鉄は約10%しか吸収されません。食物中の鉄の量は食品の種類によって異なりますが、一般的には摂取総エネルギー量1,000kcalあたり6mgとされています。したがって十分な食事の量を摂取していないと鉄欠乏に陥りやすいので、鉄を多く含む食品を取り入れましょう。

 ②ヘム鉄の吸収率は15~25%で、非ヘム鉄の吸収率は2~5%です。一般に体内の貯蔵量が多いと吸収率は低下し、貯蔵量が少ないと吸収率は高まります。

 ③良質な高たんぱく質、ヘム鉄の多い食品を組み合わせて摂取しましょう。ヘム鉄とは、レバー、豚、牛、鶏、魚などの赤身の肉に含まれている鉄分であり、ポルフィリン骨格を有するヘム鉄の吸収は非ヘム鉄より10倍高いといわれているので、積極的に摂取しましょう。

 ④非ヘム鉄を摂取する際には、ビタミンC、動物性たんぱく質を摂取しましょう。

 ⑤ビタミンCは還元作用があり、非ヘム鉄のような3価鉄を2価鉄に変え、体内で鉄を吸収しやすくなるので、各食事ごとに新鮮な野菜・果物の十分な摂取をしましょう。生で食べられる野菜は生食が◎。

 ⑥香辛料(しょうが、わさび、カレー粉など)や酢・梅干、柑橘類などの酸味の強い食品を利用し、食欲や胃液の分泌を高めるメニューにしましょう。

 ⑦造血作用を促進する栄養素のビタミンB2、B6、B12、銅、葉酸を多く含む食品をとりましょう。

 

 鉄欠乏性貧血の食品のポイントについてみていきました。鉄分の多い食品に加え、ビタミンCなどの鉄を吸収しやすくする食品と組み合わせて摂取するようにしましょう(^_^) 次回は、献立・調理についてみていきたいと思います!


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