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唾液のすごい性質①


健康コラム

 腔内をうるおしたり消化を助けるイメージしかなかった唾液も、調べてみると知らないことがいっぱい。驚くべきその性質と健康パワーに迫ります(╹◡╹)

唾液は歯や口内全体に膜を張っている

唾液は口内の下のほうにたまっている印象がありますが、じつはほおの粘膜や舌など全体に広がって薄い膜をつくり、口の中を保護しています。風邪などのウイルスはのどの奥にある「咽頭」で感染しますが、その部分まで唾液が届いてウイルスの侵入をブロック。また、歯の表面は、主に唾液の成分でできた薄い膜でバリアされ、歯が酸で溶けるのを防いでいます。

唾液は血液からつくられ、血液に戻る

唾液の主な材料は血液です。血液が唾液腺を通過することで唾液へと変化。血中のさまざまな成分とともに、唾液腺で新たにつくられた健康成分も唾液に取り込まれます。そして、口内に分泌された唾液は、健康成分とともに粘膜から再吸収され、また血液に戻っていくのです。つまり、出しっぱなしではなく、健康成分を体全体に循環させることができるのです。

唾液中の健康成分は血液に乗って脳まで届く

再吸収された唾液中の成分は、じつは血液に乗って、全身に到達します。そして、このルートで、唾液中の成分がいちばん移行しやすいのは脳であるというという研究結果も。ストレスをやわらげる働きをするのも、きちんと脳まで成分が届くからなんです。なお、唾液がたまる下あごの内側は粘膜が薄く、ここから成分が血中にダイレクトに吸収されます。心臓発作で急を要する場合、薬は口底腔に置いて服用しますが、これは成分がすぐに吸収されて心臓や脳に届く即効性を利用しています。

 

唾液の意外と知らない働きが見えてきましたね。次回は唾液の種類や量についてお話していきたいと思います(╹◡╹)


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