鉄欠乏性貧血の対処法④
平成もあとですね。また寒さが少し戻ってきていますので、体調には十分気をつけて下さいね^^ ✿栄養コラム✿ 前回は食品の選び方についてお話しました。ラストの今回は献立と調理についてみていきたいと思います(╹◡╹) 献立の要点 ①鉄はさまざまな食品に少しずつ含まれているので、幅広くメニューに組み入れましょう。 ②鉄含有量がとくに少ない(0.5mg以下)おもな料理には、米飯を使った料理、小麦粉製品(パン、めんなど)やとうもろこし、いも類などのスープ類などがあります。これらは、鉄分の摂取が少ないので、鉄を多く含む食品を上手に取り入れましょう。例)ひじきご飯 ③栄養素の有効なとり方をしましょう。 ・サラダ(+卵やゆで鶏、+パセリなど) ・ひじきと大豆の煮物など 調理の要点 ①鉄製の調理器具(中華なべなど)を使用すると鍋から鉄が溶出し料理に取り込まれるので、微量ではありますが、鉄が補給できます。 4回にわたり、鉄欠乏性貧血についてみていきました。これを食べれば大丈夫!というものはなく、普段から意識して摂取していくことが大切です。また鉄の吸収を良くする食材と組


鉄欠乏性貧血の対処法③
✿栄養コラム✿ 前回は栄養ケアの実際についてお話しました。今回は食品についてみていきたいと思います(╹◡╹) 食品 ・鉄を多く含む食品 (1)食品の選び方 ①食事中に含まれている鉄は約10%しか吸収されません。食物中の鉄の量は食品の種類によって異なりますが、一般的には摂取総エネルギー量1,000kcalあたり6mgとされています。したがって十分な食事の量を摂取していないと鉄欠乏に陥りやすいので、鉄を多く含む食品を取り入れましょう。 ②ヘム鉄の吸収率は15~25%で、非ヘム鉄の吸収率は2~5%です。一般に体内の貯蔵量が多いと吸収率は低下し、貯蔵量が少ないと吸収率は高まります。 ③良質な高たんぱく質、ヘム鉄の多い食品を組み合わせて摂取しましょう。ヘム鉄とは、レバー、豚、牛、鶏、魚などの赤身の肉に含まれている鉄分であり、ポルフィリン骨格を有するヘム鉄の吸収は非ヘム鉄より10倍高いといわれているので、積極的に摂取しましょう。 ④非ヘム鉄を摂取する際には、ビタミンC、動物性たんぱく質を摂取しましょう。 ⑤ビタミンCは還元作用があり、非ヘム鉄のような3価鉄を


鉄欠乏性貧血の対処法②
✿栄養コラム✿ 前回は鉄欠乏性貧血の概要についてお話しました。続けて今回は、栄養ケアの実際についてみていきたいと思います。 栄養ケアの実際 原疾患に起因した鉄欠乏の場合は、原疾患の治療をすすめたうえで、食事療法の方針を決めます。 これらを除外した鉄欠乏性貧血では、造血機能の低下をもたらします。夜更かし、寝不足を避け、偏った食生活を是正し、適正なエネルギー、たんぱく質、ビタミンCとともに十分な鉄の補充を図る。重症な鉄欠乏性貧血の場合は、鉄剤を服用するとともに食事療法を行います。また、鉄剤を服用する場合は、食事の前後1時間くらいは、鉄を不溶化にし吸収を阻害する緑茶、紅茶、コーヒーは避けましょう。 (1)栄養ケアプラン 年齢、性別、身体活動レベルによって摂取量が異なる為、調整する必要があります。 (2)栄養ケアの実施 第1段階として、誤った食生活や生活習慣を見直し、バランスのとれた食生活を送ります。第2段階としては、造血機能を高めることを目的として、高エネルギー、高たんぱく質、十分な鉄の供給を図りましょう。 鉄分不足だと、鉄を補うことだけに目がいってし

